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悪い事ってのは重なる。
光炎のウィザードの最新刊買おうと思って本屋六軒梯子して漸く見付けたと思ったら買い間違えたし、上条明峰さんの最新作買ったらページが途中切れてたし!
両方共明日替えに行きます……いやってか前者の方は返品になるでしょうが。だって無いもの(泣)。
何だこれは。何なんだこれは。勉強もせずに放浪の旅に出た俺が悪いのか!?
出来るかなぁ、返品と取り替え。だからと言って今から隣町まで行く元気は無い……がく り。勉強しなきゃ……!
逝って来ます。


***


神様、私貴方に嫌われるような事しましたか。
いやした覚えは結構あるのだけれども(ぽそ)。
結局あの後三件探したけれども無かった罠。計九件って……!
『大空の失墜』完結。クレームがこなくて本当に良かった(真顔)。やべェ亀鶴同盟のページ作ってたらこんな時間に(作 る 気 か)。
世界史返って来るのが恐いよぅ……ッ。

沈丁花への感想有り難う御座いました。こんな短期間の内にメッセージが来るのは始めてなので一瞬眼を疑いました(本気)。
ふう、あんな変な子でも書いてみるモンですね。


***


最近本当に体が心配な某方へ。
リボツナですよ。


囁きは朝焼けの前に

「じゃあ、俺はこれで」
 にこり、微笑む。この笑みに大概の人間が騙される事を、知っている。
「あぁ……。矢張り、家まで送ろうか?」
「いえ。大丈夫ですよ」
 貴方よりも、数段俺の方が強い。
 それは口には出さずに、けれど有無を言わさぬよう力を籠められた台詞に、漸く男は頷いた。
 飽く迄も、渋々、であったが。
「気を付けて。―――また」
 ツナヨシ。
 紛れも無く愛おしさで以って呼ばれる名前。自分の名前。
 反吐が出る。
 ちらともそれを表に出さず、眼を閉じて別れのキス。
 男にとっては、一時の別れ。
 彼にとっては、永遠の別れ。
 口腔内を這う舌を噛み切りたい衝動を抑えながら一歩下がり、にこやかに一礼。踵を返しても尚追って来る視線は、意志の力で無視した。


 朝焼けはまだ遠い。一人分の足音の響く中、月光に道が照らされている。
 あの男の持っていた情報は、大した量だった。無能だったが、高位の役職に就いていたのだ。最近は人の使い方も知らない人間が多いから助かる。
 無論、あの男は後程別口で始末する予定だ。
 これで、こちらの優位は決定的なものとなるだろう―――そう思った時、ふと一台の車に眼が留まった。
 シルバーのボディ。一目で高級車と判るそれに軽く口笛を吹き、運転席を見遣る。誰も乗っていない。
 その事を僅かに残念に感じつつ、横を通り過ぎようとして、
「――――」
 視界が反転した。
 月が真正面に見える。車の天井に押さえ付けられているのだ。確かに車の全体を見ていた筈で、という事は車に寄り掛かっていた彼の姿も当然見えていた筈なのに全く存在を感知出来なかった。
 この自分を相手にこんな真似が出来るのは、古今東西ただ一人。
「リボーン……」
「よう、ツナ」
 にい、と―――笑う。
 悪辣な美貌を前に、溜め息を吐く。
「……何の用?」
「『何の用』だぁ?」
 一気に声が低くなってぎくりと肩を揺らした。今更ながらに逃れようとしたが、遅い。
 あまりにも遅過ぎた。
 後悔は一瞬、強引に唇が合わされる。先程の男とのそれよりも数倍激しいそれ。息すら奪われて、酸欠で眩暈がした。
「はぁ―――ッ、リ、ボ」
「黙れ」
 地を這う声。何よりも悪いのは自分がこの男に堕ちているという事実。不機嫌なその声にすら背筋が震える。他の誰としても何も感じないキスが、この男との時だけは至上の快楽になる。
 歯列をなぞられ、完璧に力が抜けた。それでも尚深く、執拗なまでに口内を蹂躙されて、本格的にやばいと思ったのを見計らったかのように唇が離れた。
 銀糸が月の光を弾く。名残を舌で舐め取って、リボーンは口の端を歪めた。
「この俺がこんだけ愛してやってんのに、まだ足らねェのか? 貪欲な奴だな」
「――――」
 その台詞で、先程の光景を見られていた事に気付く。
「ち、違―――」
「『情報収集の為』だろ? 知ってんだよ、ンなこたぁ」
 誰だって、寝台の上では口が軽くなる。
「でもな―――」
 笑う、顔。甘やかな表情の中眼だけが恐ろしいまでに冷ややかで、なのにいっそ狂気にも似た執着を隠そうともしていない。
 息を飲んだ綱吉の頬を指で撫で、もう片方の手で綱吉自身の形をなぞるように手を動かしながら、リボーンは彼の耳元で囁いた。
「お前が誰のモンか、もう一度じっくり教えてやらなきゃなんねェみてーだな」
「ッ!」
 膝で刺激され、耐え切れずに声を漏らして仕舞う。それに喉の奥を鳴らして、リボーンは綱吉の首筋に噛み付いた。
「待て、―――リボーン!」
 悲鳴じみた声を上げて、暴れ出そうとする。道のど真ん中でこんな事をされては、堪ったものではない。
 それに不快げに眼を眇めて、リボーンは綱吉の体を強引に車に押し込んだ。
「逃げられると思うなよ、ツナ」
 普通なら恐怖を感じても良い状況。なのに自分が感じたのはと言えば紛れもない愉悦で、そのイカレ具合に内心溜め息を吐き出しつつ、綱吉は大人しく彼からの仕置きを受ける事に決めた。

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